2016年の税制改正で解禁された譲渡制限付き株式報酬、人材確保のため導入企業が増加しているとのことです。
日本経済新聞の記事によると、ソニーグループは3千人、ルネサスは2万人、セコムは2万3千人など、役員だけでなく一般社員に対しても株式報酬を与えるとのことです。譲渡制限付き株式報酬については、企業側では損金になりますので税負担も軽減できます。
〈 株式報酬制度の主なタイプ 〉
| 譲渡制限付き株式報酬(RS) |
| 譲渡制限付き株式ユニット(RSU) |
| 株式給付信託(ESOP) |
| ストックオプション |
野村証券によると主要な株式報酬制度を従業員向けに導入した企業は、6月末時点で966社、上場企業全体の約25%だそうです。以前は役員・管理職向けにストックオプションを導入するのが主流でしたが、人材確保の観点から今後は一般社員にも譲渡制限付き株式報酬を与えるのが主流になると思われます。(オムロンは新入社員にも与えるとのことです。)
このような報酬制度(ソニーグループであれば1人あたり平均で2,000万円)を与えることができるのは上場会社だから可能な訳で、単に会社員といっても、上場会社に勤務する会社員と非上場の会社(主に中堅・中小企業)に務める会社員とでは、生涯賃金の差が益々大きくなり、当然にそういった報酬制度のある企業に人材は流れてしまいます。
非上場の会社(中堅・中小企業)はどう人材を確保するか
・所定労働時間を短くする
・中退共+イデコプラス
・企業型DC
賃上げしたいところですが、キャッシュアウトが増えます。資金的に余裕がなければ、まずは労働時間を短くする経営を徹底的に追求すべきです。生産性は下げずに、労働時間は短くする。支払う賃金は同じでも、実質的には賃上げです。
退職給付会計が未導入な会社がほとんどだと思います。つまり退職債務を把握できていない。できるところから、毎月少しずつの金銭負担で、退職金の準備をしていることを知らせることも、人材確保・定着率の向上には大切だと思います。
従業員・求職者に対し「魅力的な働く条件」を提示することができるか、経営者は考える必要があります。



