年度末から新年度へ!「With-Without」の原則とPDCAサイクルで飛躍を

3月も下旬になりました。3月決算の企業も多いのではないでしょうか。いよいよ年度末を迎え、新年度が目前に迫っています。多くの経営者・ビジネスパーソンの皆様にとって、この時期は1年間の総括と新たな目標設定に追われる日々ではないでしょうか。

そこで今回は、年度末から新年度への移行をスムーズにし、さらなる飛躍を遂げるための考え方として、「With-Without」の原則とPDCAサイクルをご紹介します。

「With-Without」の原則とは?

「With-Without」の原則とは、ある施策や行動を行った場合(With)と行わなかった場合(Without)を比較し、その効果や影響を評価する考え方です。

例えば、

  • 新しいマーケティング施策を実施した場合の売上増加(With)と、実施しなかった場合の売上(Without)を比較する
  • 業務効率化システムを導入した場合のコスト削減効果(With)と、導入しなかった場合のコスト(Without)を比較する

このように、「With-Without」の原則を用いることで、施策や行動の具体的な効果を可視化し、より客観的な判断を下すことができます。

PDCAサイクルとの組み合わせで効果を最大化

「With-Without」の原則は、PDCAサイクル(Plan, Do, Check, Act)と組み合わせることで、その効果を最大限に発揮します。

  1. Plan(計画): 新年度の目標を設定し、目標達成のための具体的な計画を立てます。この際、「With-Without」の原則を用いて、各施策の目標設定を行いましょう。
  2. Do(実行): 計画に基づき、施策を実行します。
  3. Check(評価): 施策の実行結果を「With-Without」の原則を用いて評価します。目標達成度合いや効果を客観的に分析し、改善点を見つけます。
  4. Act(改善): 評価結果に基づき、計画や実行方法を改善します。改善策を実行し、次のPDCAサイクルにつなげます。

具体的な例

例えば、ある中小企業が新年度の目標として「売上10%向上」を掲げたとします。

  1. Plan: 新規顧客獲得のためのWeb広告と、既存顧客向けのメールマガジン配信を計画します。「With-Without」の原則を用いて、Web広告による新規顧客獲得数、メールマガジンによる既存顧客の購買率向上などの目標を設定します。
  2. Do: 計画に基づき、Web広告の出稿とメールマガジンの配信を開始します。
  3. Check: Web広告のクリック率やコンバージョン率、メールマガジンの開封率や購買率などを測定し、目標達成度合いを評価します。
  4. Act: 評価結果に基づき、Web広告のターゲット設定やクリエイティブ、メールマガジンの内容や配信頻度などを改善します。

前向きに新年度へ

年度末は、1年間の成果を振り返り、新たな目標を設定する絶好の機会です。「With-Without」の原則とPDCAサイクルを活用することで、より効果的な目標設定と施策実行が可能となり、新年度の飛躍につながるでしょう。

ぜひ、この機会に「With-Without」の原則とPDCAサイクルを意識し、前向きな気持ちで新年度を迎えてください。

配当期待権はトリプル課税なのか?

令和6年分の確定申告は終わりましたか? 定額減税(人数のカウントを含め)の影響を改めて感じた人も多いのではないでしょうか。今年は3月15日が土曜日ですので、申告期限が3月17日になります。アディショナルタイムが長めになりましたね。

確定申告で配当所得が登場するケースもありますね。法人からの配当、この原資は何か? そうです、法人税が課税された後の未処分利益が株主に分配されますね。「いったん法人税が課されている」ここがポイントですね。

個人株主が法人から配当を得ると配当所得になります。このままだと、法人税が課されているのに所得税も課されることになる、つまり二重課税ですね。これを排除するために配当控除の規定があります。(配当所得について申告不要、もしくは申告分離を選択した場合は配当控除の適用はありません。この場合は二重課税です。)

相続財産に配当期待権(場合によっては未収配当金)が計上されるケースがあります。簡単に言うと、配当に相続税が課されます。法人の税引前利益に法人税が課され、それを得た個人に所得税も課され、相続税も課される、野球のトリプルプレーが発生するケースもありますね。

配当期待権に対する相続税課税は、定期預金に既経過利子を加算して相続税評価するのと考え方が似ているのでしょうね。

サッカーではアディショナルタイムに試合が動くこともあります。最後まで集中して今年度の確定申告に向き合いたいと思います。

手形の支払サイトは60日以内に!?

今日から11月ですね。朝晩、寒く感じることこともありますが、美味しいものを食べたり、美しい景色を見に外出したり、楽しい秋にしたいですね。

さて、この11月から、下請法に関する新たな運用が開始されます。この運用により、下請法の対象となる取引に係る手形等の支払期間を60日以内にすることが適用されます。これにより、下請取引における支払サイトが短縮され、主に中小企業である下請企業の資金繰りが改善されることが期待されています。

運用の背景と目的

この運用の背景には、長期の受取手形等が下請企業にとって大きな負担となっている現状があります。特に中小企業は、長期の手形を受け取ることで資金繰りが厳しくなり、経営に悪影響を及ぼすことが少なくありません。そこで、手形等の支払期間を60日以内に運用することで、下請企業の資金繰りを改善し、公正な取引環境を整えることが目的とされています。

企業への影響

この運用により、企業は取引先との契約内容や支払方法を見直す必要があります。特に、これまで長期手形を利用していた企業は、早急に対応を行い、取引先とのコミュニケーションを強化することが求められます。また、資金繰りの改善に向けて、内部の経理システムやプロセスの見直しも必要となるでしょう。サイトの短縮は下請法の適用とならない取引も含め、サプライチェーン全体で取り組むことが期待されています。

キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)とは

キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)は、企業が現金を投入してから最終的に現金化されるまでの期間を示す指標です。具体的には、仕入れた商品や原材料が販売され、売上債権が回収されるまでの期間を計測します。

CCCの構成要素

CCCは以下の3つの要素で構成されます。

  1. 在庫保有期間:在庫が販売されるまでの平均日数。
  2. 売上債権回収期間:売上債権が回収されるまでの平均日数。
  3. 買掛金支払期間:買掛金が支払われるまでの平均日数。

CCCの重要性

CCCが短いほど、企業の資金効率が良いとされます。逆に、CCCが長い場合は、現金が出てから入ってくるまでに時間がかかるため、運転資金を借り入れる必要が生じ、無駄なコストが増えることになります。新たな下請法の運用より手形サイトが60日以内に適用されることで、CCCの短縮が期待される企業も増えるでしょう。

CCCの改善方法

CCCを改善するためには、以下のような対策が考えられます。

  • 在庫管理の最適化:在庫の回転率を上げ、在庫保有期間を短縮する。
  • 売上債権の早期回収:顧客との契約条件を見直し、早期回収を促進する。
  • 買掛金の支払い条件の見直し:取引先との交渉により、支払い条件を延長する。

これらの対策を講じることで、企業は資金効率を高め、健全な経営を維持することができます。

手形等の支払期間が60日以内に適用されることは、下請企業にとって大きなメリットとなります。同時に、企業はキャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)を意識し、資金効率を高めるための対策を講じる必要があります。これにより、公正な取引環境が整い、企業全体の健全な経営が促進されることが期待されます。