手形の支払サイトは60日以内に!?

今日から11月ですね。朝晩、寒く感じることこともありますが、美味しいものを食べたり、美しい景色を見に外出したり、楽しい秋にしたいですね。

さて、この11月から、下請法に関する新たな運用が開始されます。この運用により、下請法の対象となる取引に係る手形等の支払期間を60日以内にすることが適用されます。これにより、下請取引における支払サイトが短縮され、主に中小企業である下請企業の資金繰りが改善されることが期待されています。

運用の背景と目的

この運用の背景には、長期の受取手形等が下請企業にとって大きな負担となっている現状があります。特に中小企業は、長期の手形を受け取ることで資金繰りが厳しくなり、経営に悪影響を及ぼすことが少なくありません。そこで、手形等の支払期間を60日以内に運用することで、下請企業の資金繰りを改善し、公正な取引環境を整えることが目的とされています。

企業への影響

この運用により、企業は取引先との契約内容や支払方法を見直す必要があります。特に、これまで長期手形を利用していた企業は、早急に対応を行い、取引先とのコミュニケーションを強化することが求められます。また、資金繰りの改善に向けて、内部の経理システムやプロセスの見直しも必要となるでしょう。サイトの短縮は下請法の適用とならない取引も含め、サプライチェーン全体で取り組むことが期待されています。

キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)とは

キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)は、企業が現金を投入してから最終的に現金化されるまでの期間を示す指標です。具体的には、仕入れた商品や原材料が販売され、売上債権が回収されるまでの期間を計測します。

CCCの構成要素

CCCは以下の3つの要素で構成されます。

  1. 在庫保有期間:在庫が販売されるまでの平均日数。
  2. 売上債権回収期間:売上債権が回収されるまでの平均日数。
  3. 買掛金支払期間:買掛金が支払われるまでの平均日数。

CCCの重要性

CCCが短いほど、企業の資金効率が良いとされます。逆に、CCCが長い場合は、現金が出てから入ってくるまでに時間がかかるため、運転資金を借り入れる必要が生じ、無駄なコストが増えることになります。新たな下請法の運用より手形サイトが60日以内に適用されることで、CCCの短縮が期待される企業も増えるでしょう。

CCCの改善方法

CCCを改善するためには、以下のような対策が考えられます。

  • 在庫管理の最適化:在庫の回転率を上げ、在庫保有期間を短縮する。
  • 売上債権の早期回収:顧客との契約条件を見直し、早期回収を促進する。
  • 買掛金の支払い条件の見直し:取引先との交渉により、支払い条件を延長する。

これらの対策を講じることで、企業は資金効率を高め、健全な経営を維持することができます。

手形等の支払期間が60日以内に適用されることは、下請企業にとって大きなメリットとなります。同時に、企業はキャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)を意識し、資金効率を高めるための対策を講じる必要があります。これにより、公正な取引環境が整い、企業全体の健全な経営が促進されることが期待されます。

新しい郵便料金

9月になりましたが、まだまだ暑い日が続きます。2024年・令和6年も残り4ヶ月になりました。経営者・ビジネスパーソンは勝負の秋・冬に向けて、この9月は大切な時期ですね。集中力と行動力を上げていきましょう。

さて、来月・10月から郵便料金が変わります。代表的なところで、定形郵便84円が110円になります。毎月の請求書送付が、この金額に該当する事業者も多いのではないでしょうか。新料金に対応した切手などは9月2日から販売になるようです。細かい変更日時(何時までに投函すれば旧料金で配達してくれるのか)などは、郵便局のホームページに記載があります。

毎月の請求書発行数が300件だとして、(110円ー84円)×300件×12ヶ月=93,600円です。取引先と請求書など郵便取引を行う頻度が多い会社は、年間の郵便コストが大きく上がりそうです。賃上げ含め、いろんなコストが上がっています。コスト管理を徹底しながら、売上・利益を増やす経営を行っていかなければ増収を続けることは難しい時代のような気がします。

いま使用している請求書システムに【メールで送付】など電子化できるメニューがあれば、紙から電子への変更を検討してはどうでしょうか。(相手のあること、相手の都合もあるでしょうから、簡単に電子化できないかもしれません。)

それと、電子帳簿保存法ですね。いろいろヤヤコシイですが、基本的な考え方は【電子は電子で保存する、紙は紙で保存する】のイメージでOKです。当社(請求書発行側)は請求書控えを電子データで保存する体制を整えなければなりません。請求書を受領する側は、電子請求書を電子データで保存する必要があります。どちらも電子データが消えないように、過去のデータをスムーズに検索や取り出しができるように、体制を整えなければなりません。(今までは紙の書類を綴っておいて、年度ごとに保管していた会社も多いのではないでしょうか。)

請求システムだけでなく、会計システム、労務システムなど電子化・クラウド化が進んでいます。画面をポチ、ポチ、で事務系の仕事が進む時代です。その代わり、以前は発生しなかった定期的なシステム料金が登場しています。効率化された時間、労働力を別の何かに向ける必要がありそうですね。

所得金額調整控除・適用忘れに注意

ゴールデンウィークが始まりましたね。どこか行かれますか。せっかくの連休ですので、楽しく過ごしたいです。連休を挟んだ3日間は平日ですので、ここは仕事モードの人も多いと思います。確定申告が終わって2ヶ月近く経過しますが、ハッと気づくこともあるかもしれません。

所得金額調整控除です。23歳未満の子どもがいるパターン。パソコン・スマホで自動計算してくれるので、扶養控除が適用あれば計算して、所得金額調整控除も連動して計算しているはずです。パワーカップル(夫婦ともに給与収入が850万円を超える)の場合、扶養控除は一方のみの適用ですが、所得金額調整控除は一方のみに適用するという制限がありませんので、夫婦双方で適用を受けることができます。(この点は国税庁のタックスアンサーNo.1411に載っています。)

同族企業のようなオーナー家族はどうでしょうか。祖父母、夫婦、孫が同一生計であり、社長の親を取締役として役員登記しているケースは多いと思います。所得は分けるほど所得税が少なくなる超過累進税制ですので、社長だけで役員報酬を取るのではなく、配偶者・親を役員として報酬を取れば所得税は少なくなります。

このケースの所得金額調整控除ですが、祖父母、夫婦すべての所得者が適用を受けることができます。(それぞれ給与の収入金額が850万円を超えることが前提です。)「同一生計内のいずれか一方のみの所得者に適用する制限がありません」とはそう言う意味です。

更正の請求期間は法定申告期限から5年以内です。所得金額調整控除の適用が開始されたのが令和2年分(令和3年3月15日確定申告期限)からです。まだまだ間に合いますので、連休中に近年の年末調整、確定申告の見直しをすれば、税金が戻ってくるかもしれませんよ。